当科では地域に根ざした病院の理念のもと、地域医療施設と連携を図りつつ、チーム医療を実践し患者さまが安全で安心でき、信頼される医療の提供を目指して、診療にあたっております。
外科、内科を問わず消化器疾患全般に対応し、手術や内視鏡検査に取り組んでおります。胃がん、大腸がんといった悪性疾患から、胆嚢結石、虫垂炎、鼡径ヘルニアといった良性疾患に対しての診断・治療にも積極的に取組み、専門知識と技術を習得した専門医が治療にあたっております。
悪性疾患では、ガイドラインに則り画像検査(内視鏡、超音波、CT、MRIなど)による術前診断をもとに、ひとりひとりに最も適した根治性とQOL(Quality of Life)の得られる治療法の選択を心がけ、術後や切除不能例にも化学治療法を積極的に行っております。
また、セカンドオピニオンにも柔軟に対応しておりますので、気兼ねなくご相談下さい。胆嚢結石症では、腹腔下胆嚢摘出術を標準術式として行い、入院期間の短縮と、術後の良好なQOLが得られています。
鼡径ヘルニア手術ではヘルニアの種類や症状にあわせて、メッシュプラグ法、PHS法による修復を選択し、短期入院での治療を可能にしています。
当院では、食道・胃・十二指腸を調べる上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)と大腸疾患を調べる下部消化管内視鏡検査(大腸カメラ)を行っています。
内視鏡治療は、胃や大腸などのポリープ切除や小さながんの治療を行うことも可能です。2016年は2000件を上回る内視鏡検査・治療を実施しました。
日本消化器内視鏡学会認定の『専門医』と『指導医』が揃い、『内視鏡技術認定』看護師が対応することで、『痛くない検査、苦しくない検査を提供』します。
食道、胃、十二指腸疾患の診断を行います。検診で胃粘膜異常を指摘されたときの精密検査も行います。治療は、胃のポリープ切除や小さながん切除を行います。検査時には鎮静剤を使用し、慎重に挿入する内視鏡操作技術を用いることで、苦痛のない検査を提供します。
大腸疾患の診断を行います。検診で便潜血陽性を指摘されたときの精密検査も行います。検査中にポリープなどの病変がみつかった場合は、事前に同意いただければ同時に切除することが可能です。また、大腸カメラでも鎮静剤、鎮痛剤を使用し、苦痛のない検査を提供します。
内視鏡検査の主な目的は、『早期がんの発見』です。
NBI(Narrow Band Imaging:狭帯域光観察)
オリンパスのテレビCMでも流れている最新の内視鏡技術です。この技術を使用すると”がん”が浮かびあがって見えてきます。当院では全ての内視鏡検査にNBIシステムを導入し、早期がんの発見に努めております。
拡大観察
拡大機能を備えた内視鏡カメラを使用し、病変を観察(約80倍)します。拡大された病変の細かな血管や粘膜をみて、より正確な診断が可能となり、最も適切な治療法を選択することができます。
当院では内視鏡学会のガイドラインに則った洗浄・消毒を行っています。
上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)、下部消化管内視鏡検査(大腸カメラ)をご希望の方は、まず消化器科を受診してください。医師の診察後に検査の予約をお取りします。仕事がお忙しい方でも予定時間内にすべてが終了するようにスタッフ一同努めております。
ピロリ菌は日本人の多くが感染しているといわれています。その割合は、なんと8割!(50歳以上)ピロリ菌は胃の粘膜に住み着いて、粘膜を傷つけます。ピロリ菌は胃がんや消化性潰瘍の原因になります。ピロリ菌を除去すると、以下の効果が期待できます。
当院でのピロリ菌感染の診断法
それぞれの診断法に適しているのかは、外来でご相談ください。
ピロリ菌の除菌治療は標準化され、安心して受けることができます。もちろん、健康保険が適用されます。最新の治療法の除菌成功率は、9割を超えています。従来の治療法と比べると、成功率は大幅な上昇です。当院でもこの最新の除菌治療を行うことができます。除菌治療の副作用は、一時的で、軽い症状のものが多いですが、下痢、軟便などが10%程度起こるとされています。